北京五輪に参加している、フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ選手が昨年12月のドーピング検査で陽性反応が出たことが、今月わかりました。
そこで今回は、ワリエワ選手のドーピング疑惑の経緯や、結果が陽性反応の理由は何なのか調べてみました。
ワリエワのドーピング疑惑の経緯は?
ワリエワのドーピング疑惑の経緯は、どのようなものなのでしょうか。
現在、北京五輪に参加している、フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ選手が、昨年12月のロシアの大会時にドーピング検査を実施したところ、陽性反応が出たことが、今月になってわかりました。
この結果を受け、ロシアの反ドーピング機関は2月8日、ワリエワ選手の選手資格を暫定的に停止。
しかし2月9日、ワリエワ選手側から“異議”が申し立てられたことで一転、処分が解除され、オリンピックの出場が認められることになりました。
すると、この決定を不服としたIOC(国際オリンピック委員会)などが、スポーツ仲裁裁判所に提訴しました。
引用元:JIJI.COM
以上について整理しますと、以下ような流れになります。
①ロシアの反ドーピング機関がワリエワ選手の選手資格を暫定的に停止
②ワリエワ選手側から“異議”が申し立てられた。
③処分が解除され、オリンピックの出場が認められる。
④この決定を不服としたIOCなどが、スポーツ仲裁裁判所に提訴
ロシアの反ドーピング機関によると、検査判明が遅れた理由については、コロナの感染拡大により検体を検査するスウェーデンの研究所のスタッフが自主隔離になったため約1か月半、検査判明までに時間がかかったという。
約1か月半も前に採取された検体の結果が、このタイミングで明らかになった背景について、スポーツジャーナリストの二宮清純さんは、次のように話しています。
「私は、やはり何か大きな政治的な背景がある気がします。ロシアは国家ぐるみでドーピングをしていたことで2018年平昌五輪から制裁処分中です。
ところが習近平国家主席が今回はいわゆる特例として自ら、ロシアのプーチン大統領をメインゲストとして開会式に呼びました。
この結果を開幕の2月4日までに出すと、『なぜプーチン大統領が開会式に出ているのか?』というふうになりかねないから、あえて検査の決定を遅らせたのではないかという疑念を持ちますね。」
引用元:JIJI.COM
ドーピング結果が陽性反応の理由
ワリエワの祖父の治療薬摂取が原因?
カミラ・ワリエワ選手のドーピング違反疑いについて、陽性判定が出たのは祖父の治療薬を摂取した可能性を主張しているという。
「家族の訴えによると、母親のイス・ワリエワと弁護士のアンナ・コズメンコは彼女の体内から検出された低いレベルのトリメタジジンは、クリスマスに祖父と同じグラスを使った際に混入した可能性があると主張している。祖父は心臓の薬として使っていた」
引用元:Yahoo!ニュース
ワリエワが陽性反応でも出場できた理由は?
国際オリンピック委員会(IOC)は、ドーピング検査で陽性だったにもかかわらず、Bサンプルがまだ分析されていないと明かしました。
スポーツ仲裁裁判所は、ワリエワ選手の資格停止処分を解除した、ロシア反ドーピング機関の判断を支持したことで、ワリエワ選手はシングルのショートプログラムに出場可能となったようです。
また、スポーツ仲裁裁判所は、ワリエワ選手を資格停止処分とした場合、回復不能なダメージを与えるという理由から、出場することを認めたようです。
これに対しては、世界のアスリートらから非難が相次いでいます。
みんなの声は
今回のワリエワ選手のドーピング疑惑については、多くの声が上がっています。
- こんなレベルの言い訳が通るならドーピング検査の意味がない。
- 【未成年はドーピングが許される】のであれば、未成年は一切の試合への出場を不可にするべき。
- 祖父の薬を誤って飲んだという認識があったなら、事前に申告すべきだろう。
- 幼児ならありえるけど、15歳で祖父の薬を間違って飲むという状況が考えられない。
ワリエワのドーピング疑惑の経緯まとめ
今回は、ワリエワ選手のドーピング疑惑の経緯や、結果が陽性反応の理由は何なのか調べてみました。
ワリエワ選手は、昨年12月にドーピング検査をして陽性反応の結果が報告されたのが今月です。
スポーツ仲裁裁判所は、ワリエワ選手を資格停止処分とした場合、回復不能なダメージを与えるという理由から出場できました。
しかし、世界の多くのアスリートからは非難の声が上がり、ネットでも祖父の薬を誤って飲むということに対し、不自然だという声が多く上がっています。